厚生労働省が推進する「チーム医療」の詳細と効果

厚生労働省が推進する「チーム医療」

医療の高度化により専門分化が進んだことによって、主治医1人ではいくつもの情報を総合的に判断することが困難となっています。同時に質が高く安全な医療ニーズに応えるためには、多職種で連携しながら意思決定を行うことが必要となっています。医療が高度化・複雑化していく中、質が高く安心・安全な医療を求める声に応えるため、厚生労働省は「チーム医療の推進」に力を入れています。

「チーム医療」の効果

「チーム医療」とは、医療に従事するさまざまな職種の医療スタッフが、情報を共有し、業務を分担・連携・補完することで、患者の状況に的確に対応した医療を提供することです。「チーム医療」の効果として、
①疾病の早期発見・回復促進・重症化予防など医療・患者の生活の質の向上
②医療の効率性の向上による医療従事者の負担の軽減
③医療の標準化・組織化を通じた医療安全の向上
があげられます。「チーム医療」は、患者さんたちがよりよい質の看護を受けるために、また、医療の安全、医療の向上のために、ますます不可欠なものとなっています。チーム医療でなくてはならないものは、もちろんチームワークです。看護師と医師をはじめ、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士などさまざまな医療スタッフ同士が連携を高めていくための職場環境が重要です。

重要な看護師さんの「役割」

看護師さんは、高度化する医療を支えるキーパーソンとして、医療の現場で期待されています。医療ケアをスムーズに提供するためだけでなく、患者さんやその家族が抱える不安や心配を和らげることができるのも看護師さんの仕事の魅力のひとつです。負担が大きいのは否めませんが、看護師さんは患者さんに最も身近な存在であり、診察・治療などの業務から患者さんの療養生活の支援まで幅広い業務を担っています。その分やりがいや喜びを多く感じられるような環境が整えられ、看護師さんが誇りをもって長く働けるようになることが望まれています。